こもれび木工舎について
こもれび木工舎は、
- 暮らしに彩りを添える「新潟県産広葉樹」を使った木製小物
- 「木工用CNC」による精緻な加工技術
- 色の違う木を組み合わせて模様を描く「木象嵌(もくぞうがん)」
を特徴とする個人工房です。


新潟県産広葉樹
木工の基礎を学んだ岐阜県立森林文化アカデミーには、木工専攻のほか、林業専攻・木造建築専攻・森林環境教育専攻があり、木工のみならず、「森」に関わる様々な学びの機会がありました。
日本の森林環境や林業を取り巻く現状などを実地で学ぶ中で、国産材、地域材に興味を持ち、新潟県産広葉樹を使った製品づくりを志すようになりました。


また、その少し前になりますが、新潟県魚沼市大白川のブナの森で行われている「スノービーチプロジェクト」に出会い、その理念に共感したことも、新潟県産広葉樹を使って木製品を作っていきたいと考えるようになった大きな理由のひとつです。
川上(林業)→川中(製材・乾燥)→川下(木製品製造・販売)、そして再び川上へという事業者連携のサイクルを回すことで、地域を活性化し、循環型の森林利用、環境保全につなげていこうという取り組みです。




こもれび木工舎も2022年秋に現地を見学して以来、スノービーチの活動に関わっており、製品の製造・販売を通して、人々が地域の森や自然環境について考えるきっかけを提供し、プロジェクトの活動に貢献していきたいと考えています。
一方で、新潟県では県産広葉樹の認証制度はなく、板材の流通ルートも確立していません。
こもれび木工舎では、スノービーチプロジェクトの一環として供給されるブナ材の他、糸魚川市や阿賀野市の製材所などから広葉樹材を調達していますが、少しずつ調達ルートを広げていきたいと考えています。
木工用CNC
CNC(Computer Numerical Control:コンピューター数値制御)マシンとは、コンピュータで作成したプログラム通りに機械を動かすことができるもので、回転する刃物(ビット)を、X軸・Y軸・Z軸の3方向に精密に動かすことで、木材を切削することができます。


一度データを作成してしまえば、同じものを何度でも、高い精度で繰り返し制作できることがCNCの特徴です。また、既存の木工機械では加工が難しい複雑な曲線など、デザインの自由度も大きく上がります。
様々なメリットがあるCNCですが、国産の大型CNCは費用面などから小規模事業者にとっては導入のハードルが高いのが現状です。
こもれび木工舎では、近年、北米のガレージメーカーを中心に開発されている小型で比較的安価な製品を導入し、ノウハウを蓄積してきました。
加えて、よりパワフルでワークスペースが広い2台目のCNCも導入し、量産と試作・オーダー対応を並行して行えるよう準備を進めています。
個人工房ならではの柔軟な生産態勢で、BtoBのご依頼にも対応しています。
木象嵌(もくぞうがん)
色味の異なる樹種を、嵌(は)め合わせ、図柄を象(かたど)る「木象嵌(もくぞうがん)」は、古来から伝わる日本の伝統技術のひとつです。
しかし、二枚の板を重ねて糸鋸で切り取りはめ合わせるなど、すべて手作業で作られる作品は、必然的に高価な一点モノとなります。
こもれび木工舎では、この木象嵌製品をCNCを使って製作することでコストを抑え、一般の方々が手に取りやすいものにしたいと考えています。


CNCを使った木象嵌の製作手順です。




①メス凹と、②オス凸の図柄をそれぞれCNCで彫り込み、③嵌め合わせて接着し、④表面を削れば、図柄が現れます。
ネームプレートやお店の看板、結婚の記念品など、無垢の木ならではの温もりと愛着を感じる木象嵌製品を、お客様のオーダーを受けてていねいに製作していきたいと考えています。
略歴
代表 鈴木達也
1966年 埼玉県生まれ 千葉県松戸市で育つ
2022年 およそ30年務めた会社を早期退職
2023年4月 岐阜県立森林文化アカデミー森と木のクリエーター科木工専攻入学。2年間木工の基礎を学ぶ
2025年3月 新潟県三条市に転居
2025年5月 個人事業主として開業届を提出。三条市鶴田に工房を構える

